「栄養バランス」について経験的に思うこと

結局、「バランス良く食べる」ってどう言うこと?
野菜をいっぱい食べている私の母は、高脂血症だし、骨粗鬆症なんだけど。

栄養バランスピラミッド。

農林水産省webpageより

「栄養バランスの取れた食事」が健康を維持するためにとても大切、と言われています。

それに基づき、家族の健康を考え毎日の献立を整え完璧にこなす方。

わかっているけど忙しくて、「栄養バランスが崩れているかも」と小さく罪悪感を感じている方。

和食を擁する日本は、とにかく栄養バランスの取れている食生活をしている方の割合も多いし、「栄養バランス」をとろうとしている方も多い、というのが実感です。

しかしながら、この「栄養バランス」をはじめ、「朝食を食べよう」など、全人類共通に大切、と言われる前提を、疑ってみよう、と言うのが本日のテーマです。

実母のケース

うちの母。
長年家庭菜園を育て無農薬野菜を日々の食卓に大量にのぼらせる。
元々祖母が糖尿病だったため、とにかく塩分控えめ薄味。

食べ過ぎもせず、肥満でもない。
それにもかかわらず、70歳を過ぎて
脂肪肝、高脂血症、軽い糖尿、骨粗しょう症、脊椎間狭窄症、大腸ポリープ、血栓。。。。
と、それほど深刻ではないかもだが、それぞれに投薬を受ける状態に突入しています。
祖母のようにならないように、と思っていたのに、「年だから」という諦念。

千日回峰行の僧のケース

天台宗の僧の修行の一つに千日回峰行という厳しい業があります。

比叡山延暦寺では、創建以来1200年、厳しい修行が行われています。7年に渡って山中を歩き続ける千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)です。歩く距離は1日30キロ、7年間でのべ4万キロ。一木一草、生きるものすべてに仏を見出しながら祈り続けます。回峰行の中で最も過酷なのが、700日の修行を終えた5年目に臨む「堂入り」。食事と水を絶ち、一睡もせず、9日間ひたすら真言を唱え続けます。堂入りを終えた僧侶は「生き仏」と呼ばれ、人々を導く阿闍梨(あじゃり)の名を授けられます。これまで記録に残る回峰行者は50人。歴代の阿闍梨たちは、千日回峰行を終えた後、京都御所を訪れ国家と人々の安寧を祈ってきました。

https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0004990941_00000

この過酷な行の間の僧の食事の一例。
1日2食。塩茹でのじゃがいも2個、豆腐半丁、うどん半玉。

この食事で坂井大阿闍梨は行を満行されています。
この「栄養バランス」の全くとれていない食事で野山を駆け巡り、不眠不休の行をされたことは事実。

プラントベース実践者 私 のケース

ついに、ここ1年はお付き合いのお食事を除き、ほぼプラントベースな食生活となりました。
と言っても、仕事の忙しい日々となると、糖質が多め、脂質少なめ、タンパク質少なめ、ミネラル足りてるかわからない ご飯が日常的になってしまうことも。

お付き合いの会食や仕事上ではフレンチ、イタリアン、中華料理、ラーメン、伝統的な洋菓子など食べます。

そんな中でも全く食べなくなったものは、牛乳と卵。ファストフードフライドチキン。コンビニスイーツ。特に、牛乳、バター、チーズ、卵は全く買わなくなり、いただくケーキやパンに入っている以外は口にしなくなりました。
下痢が半年続きました。でも、ウィルス感染、発熱、風邪症状、アレルギー症状が出なくなり、毎朝エネルギー満タンを実感することができるようになりました。
その間、仕事が多忙につき、運動はできず、休日も半年以上ほぼない。
ただ日々が楽しく動ける状態。

「何を食べるべきか」より、「何を食べないべきか」

植物療法を実践するものとして、感覚的に感じている、大切なことが2つあります。

  • とにかく、人それぞれ。誰かにドンピシャなことが、別の人にとっては的外れになりうる
  • 「栄養バランスを考えて、食材をプラスし30品目とる」ということよりも、「体に炎症を起こさないために(体が異物を排出させるために頑張ろうとしなくて良い)何を食べないか」ということが大切

「何を食べるべきか」←健康的な生活を送っている人 「何を食べないべきか」←健康に不安のある人

10代から30代の平均的な健康な体をもち、日々積極的に運動し、睡眠・休息もきちんととれる健康的なライフスタイルを送っている体力のある人のカテゴリーに自分が属する場合、食べたいものを食べたいだけ食べ、体づくりを行うことができます。
ペヤングソース焼きそばの、体に対する炎症物質を解毒する体力が元々あるからです。

一方で、日々社会的なストレスにさらされている、年齢による体力の衰えを感じている、慢性的な寝不足、運動不足で疲労が抜けない、など、体力や免疫力の低下が心配される人のカテゴリーに自分が属する場合、牛乳、卵、加工肉、の摂取を意識して減らすと体力・免疫力ともに戻ってくることを感じることができます。
肝臓や腎臓など解毒・排出の臓器に負担をかけない分、臓器も本来の機能を発揮するし、複雑な代謝の連携もスムーズに働いて栄養素を取り込めるのではないか、と思っています。

栄養バランスをとろうとしない勇気

もしご自身が「なんとはない頭痛」などお医者に行くほどでもない不調をずっと抱えていらっしゃる場合、理想的な運動習慣、食事習慣をすぐに手に入れることが難しい場合は、

「ミルクをプラントベースに替え、卵とベーコンの摂取を最小限にする」

ここからトライされることを強くお勧めします。
ちょっとした風邪には罹らなくなり、朝エネルギーに満ちて起き上がることができるようになります。

あまりよく眠れていない、疲れが取れない。そんな時は「何を食べないか」を気にしてみてください。
それ以上辛い状態になることを防ぐことができます。

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